尼崎脱線事故雑感

事故現場の現場検証が昨日で終わったらしく、今日から事故現場での復旧工事が始まったそうです。とりあえず、これまでの報道なんかで気になったことを書いてみたいなと。

JR西日本の体質

色んな報道で一つ納得したのは、ダイヤ通り走っていないこと。大阪駅の表示で遅れの文字が無いことはめったにないですから。
記者会見に答えてる方も毎日大変なのはわかります。でも、ちゃんと正しいことを伝えようとする意思を持っているようには、到底思えません。聞かれなくても全て話そうという気持ちが無いから、どんどんどつぼにはまるのです。
他にも気になることはあって、脱線を把握したはずの運転指令が周りの電車を止めようとした形跡が無いことです。きっと誤報だった時に、非常停止ボタンを押してしまったら処分されると言ったことが真っ先に浮かぶような精神状態なんだろうなぁと。だから、前回のように救急隊員をひくような事故も起こるんでしょう。

魔女狩りの必要性

1.当然第一義的に西日本旅客鉄道に問題があります。原因もわからないうちに余計な発表をするわ、舌の根も乾かないうちに180度言うことを変えるはで不信感を増幅してるのも確かです。でも、記者会見であんな強い調子で怒鳴ってる記者達にそんな資格はありません。いつも思うことだけど、あんなに怒鳴ったところで不快なだけやし、何も生まれません。質問してる本人の自己満にすぎないです。
2.他にも、事故直後に対応したJR社員に対する不満を、報道陣にぶちまけてた関係者も履き違えてませんか?と問いかけたいですね。
確かにその社員の方の言動が気に障ることもあるでしょうし、気がすむかもしれません。報道陣の前でそれをやった瞬間に、被害者ぶった演技になってしまいます。日本人はそんな演技大好きですけどね。
3.ボーリング大会やゴルフなど自粛すべきという風潮がありますが、その必要はないと思います。逆にそんな時だからこそ、やるくらいで良いと思います。当然これだけの事故ですし、事故対応でそれこそ全社から人員を集めるでしょうから、物理的に行事が開催できないこともあるでしょうが、わざわざ中止する必要はないですし、全部の行事がキャンセルされるような会社の方が気味悪いです。
ただし、個人的には時間外に会社の行事に参加するのは大っ嫌いなんで、中止になれば嬉しいですけどw

機械第一主義の危険性

事故の第一報を聞いた時に、ATSとか設置されてなかったの?って思ったのは確かですが、新型のATSを設置したところで、事故が無くなるといった万能な装置では無いことを認識しておくべきです。あくまでも運転するのは運転手であって、そういった装置はあくまでも補助にすぎないからです。
当然、北側さんもわかってるとは思いますが、設置義務なんて具の骨頂です。選挙対策=人気取りの一環とは思いますが、装置メーカーや建設業界と癒着してるように見えたりします。
当然無いよりはあった方が事故の可能性は下がるでしょう。ただ、なんで事故につながるような運転をなぜしなければならないのかという所を見ないことには、本質を見失ったままになります。
前に書いたように、定刻通りに走れないダイヤを組むこともそうだし、遅れを全て乗務員の責任にしてしまうこともそうです。例えば、閉まりかけたドアに駆け込む乗客がいて、一度ドアを開閉すれば10秒くらいはすぐにかかります。
ただでさえ、ほぼ制限速度いっぱいでないと定刻運転ができないダイヤなのに、遅れを一秒単位で管理したりと無茶すぎ。まさに机上の空論って感じですね。